Seahawks 2023 シーズン振り返り Part 2 (Defense、Special Team)

 

 

前回は、首脳陣とオフェンスの振り返りをしました。

 

shumai12sea.hatenablog.com

 

 

今回は、残りのディフェンスとスペシャルチームを振り返っていきたいと思います。

 

 

 

 



 

 

 

 

1. ディフェンス陣

 

・EDGE

53 Boye Mafe  52 Total tackles, 9 TFLs, 9.0 Sacks, 16 QB Hits, 1 FF, 2 FR, 6 PDs


2年目で一気に覚醒した形になりました。特に、パスラッシュでの成長が大きく見られたのは、非常に良かったです。Pro Bowlに選ばれるようなOTに対しても、互角に渡り合えるレベルになったと思います。ただ、Nwosuがシーズンエンドしてからは、カバーがキツくなったのもあり、目立つ機会が少なくなってしまいました。

 

 

58 Derrick Hall  38 Total tackles, 3 TFLs, 5 QB Hits, 1 PD

 

ルーキーシーズンは、ローテーションでの起用が中心になりました。ランストップに関しては、十分貢献していたと言えると思います。ですが、パスラッシュでは、まだまだ成長途中でで、サックを上げる事は出来ませんでした。

来年は、より出場機会が増えると思うので、そこで成長を示せるかが楽しみです。

 

 

52 Darrell Taylor 28 Total tackles, 7 TFLs, 5.5 Sacks, 8 QB Hits, 1 FF, 1 PD

 

今年は、Nwosuが怪我した後の後半から先発としてプレイし始めました。パスラッシュは、悪くないものの、やはり課題のランストップは変わっていませんでした。ここが直らない限りは、先発として起用するのは厳しいと思います。

 

 

10 Ucheena Nwosu  16 Total Tackles, 4 TFLs, 2.0 Sacks, 6 QB Hits, 2 FFs

 

Nwosuがシーズンエンドになってしまったことが、ディフェンス崩壊の始まりだったと思います。怪我をするまでは、ラン1回あたりの平均損失ヤードはリーグ1位でした。ただ、その後は、悪くなっていく一方で、200ヤード近く走られる試合も少なくはありませんでした。

ランディフェンスに関しては、彼が来年戻ってくることで、少しは改善できると思います。

 

 

57 Frank Clark  6 Total Tackles

 

シーズン途中で加入し、主にローテーションとして働きました。ただ、12月になると、Inactiveになることの方が多くなってしまいました。そして、12月30日に解雇されました。

 

 

 

・DL

90 Jarran Reed  54 Total Tackles, 7 TFLs, 7.0 Sacks, 12 QB Hits, 1 FF, 1 FR, 2 PDs

 

久しぶりのチーム復帰となりましたが、キャリアハイに迫る素晴らしい活躍でした。特にパスラッシュでは、シーズン前半から好調で、チームを牽引する活躍を見せていました。

是非、来年も今年のような活躍を見せ続けてほしいです。

 

 

55 Dre'Mont Jones  49 Total Tackles, 5 TFLs, 4.5 Sacks, 12 QB Hits

 

大型契約で昨オフにFAで加入しましたが、期待していたような活躍は出来ませんでした。昨年までの活躍を過大評価していた面もありますが、この成績では明らかに足りないと思います。体重が軽いため、Edgeの位置に入ることもありましたが、機能しませんでした。

来季もこのようなパフォーマンスが続くと、契約を1年残してでのリリースになってしまうと思います。

 

 

99 Leonard Williams  41 Total Tackles, 9 TFLs, 4.0 Sacks, 11 QB Hits, 1 PD (*トレード後の10試合の成績)

 

シーズン中のトレードで加入し、Week 9からの出場となりました。トレードされてからの10試合でこの成績は、凄いとしか言いようがありません。また、NFL史上初のレギュラーシーズン18試合出場となりましたが、本人曰く、全然余裕だったとのことです。彼がトレードされていなかったら、ディフェンスは今よりももっと酷くなっていたでしょう。おそらく、Eagles戦も彼の活躍なしには勝てていなかったと思います。

今オフにFAとなりますが、彼には大金をかけてでも残してほしいと思います。

 

 

97 Mario Edwards  21 Total Tackles, 5 TFLs, 2.0 Sacks, 6 QB Hits, 1 FF, 1 PD

 

シーズン前半は先発での起用もありましたが、Williamsがトレードで加入してからは、ローテーションのみでの起用となりました。NYG戦でのFFなどの印象に残るプレイもありましたが、トータルで判断すると、ローテーションでの起用がベストであると思いました。

 

 

93 Cameron Young  18 Total Tackles, 1 TFL, 1 QB Hits, 1 PD

 

今年のドラフトの4巡指名でしたが、20%のスナップでの出場に留まりました。主にランシチュエーションでの出場が多く、タックル率は高い数字でした。今年は、Moneが昨シーズン負ったACL断裂による全休によって、代わりに出番を得ていたため、来シーズンはロースター争いからとなるでしょう。

 

 

95 Myles Adams  6 Total Tackles, 1 TFL, 1.0 Sacks, 1 QB Hits

 

今季は、昨シーズンと同じくローテーションとしてシーズンをスタートさせました。ただ、Bye Week明けからは、Inactive になることがほとんどで、出番はほぼありませんでした。

 

 

94 Mike Morris  3 Total Tackles

 

今年の5巡ルーキーです。Week 1は、DEのローテーションとして出場し、32%のスナップで出場しました。ただ、その試合でシーズンエンドの怪我を負い、そのままIRで1年を過ごしました。開幕からいきなりこのような出番を得ていたので、首脳陣からの期待は高かったと思います。

 

 

 

・ILB

54 Bobby Wagner  183 Total Tackles, 11 TFLs, 3.5 Sacks, 6 QB Hits, 1 FR, 3 PDs *ProBowl, AP All-Pro 2nd Team

 

1年ぶりの復帰となった今シーズンですが、2nd Team All-Proに選ばれるのに相応しい活躍でした。また、タックル数もリーグ1位と、相変わらずランストップに関しては、素晴らしい活躍でした。ただ、パスカバーやQBランへの対応が穴となってしまい、シーズン後半になるに連れて、相手オフェンスに狙わることが多くなってしまいました。

再契約は確実かと思っていましたが、HCが変わるため、新HC次第になるでしょう。(Dan Quinnであれば、おそらく残ると思われる)

 

 

56 Jordyn Brooks  111 Total Tackles, 8 TFLs, 4.5 Sacks, 5 QB Hits, 1 FF, 1 FR, 1 INT(1 PIck 6), 4 PDs, 1 TD

 

昨シーズンのWeek17にACL断裂の大怪我を負い、開幕はほぼ間に合わないかと思われていましたが、見事開幕に間に合いました。また、シーズン中も膝の怪我に2度苦しみましたが、欠場は僅か1試合と、強靭なタフさを持っています。そして、プレイも良く、Wagnerが戻ったことでタックル数は減少しましたが、その他のスタッツは上がっています。ACL断裂の翌年にこのパフォーマンスは、凄いです。

Wagnerと同じくFAになりますが、キャップの関係上、どちらか片方のみを選ばざるを得ないことになりそうです。

 

 

0 Devin Bush Jr.  37 Total Tackles, 5 TFLs

 

主に、Brooksが怪我していた際に出場していました。持ち味の身体能力の高さを活かしたパスカバーは良かったですが、ランストップでは到底ILBとして出せるレベルではありませんでした。フィジカルで押し込まれることが多く、ランナーを止めるまでに数ヤードかかる場面も少なくはありませんでした。

他の2人と同じくFAになりますが、再契約するかどうかは言わなくても分かると思います。

 

 

59 Jon Rhattigan  17 Total Tackles

 

今年もSTとしての出場がほとんどでした。タックルに関しては、十分ディフェンスでも使えるレベルになっていると思います。

 

 

44 Nick Bellore  13 Total Tackles

 

今年もSTのキャプテンとして、中心的存在を果たしました。STでのミスがほとんどなかったのは、彼のおかげである部分が大きいと思います。また、ディフェンスでも、ゴール前のランシチュエーションで出場する機会が数回ありました。そして、FBとしてオフェンスのスナップにも4回出場しています。

 

 

 

・CB

21 Devon Witherspoon  79 Total Tackles, 8 TFLs, 3.0 Sacks, 4 QB Hits, 1 FF, 1 INT(1 Pick 6), 16 PDs, 1 TD *ProBowl

 

ルーキーシーズンとしては、これ以上ない活躍だったと思います。ランストップもブリッツもパスカバーも全て素晴らしいかったです。もはや、Adamsにして欲しかったことを、全てしてしまったと思います。また、ビックプレイやビックヒットが多いなど、スター性も高く、Troy AikmanからDeion Sandersのようだと例えられることもありました。

この活躍を来年もできるのであれば、リーグを代表するCBの1人として名を残す選手になっていくでしょう。

 

 

27 Riq Woolen  53 Total Tackles, 1 TFL, 2 FRs, 2 INTs, 11 PDs

 

パスカバーに関しては、今年も非常に良かったと思います。INTは減りましたが、狙われるそもそもの数が減った事によるものだと思います。ただ、タックルミスをすることが多く、恐らくそれが原因で先発から下げられることもありました。

パスカバーはリーグでもトップクラスなので、そこがある程度直れば、Witherspoonとリーグでも随一のCBユニットを築けると思います。

 

 

22 Tre Brown  34 Total Tackles, 2 TFLs, 1.0 Sacks, 1 QB Hits, 2 FFs, 2 INTs(1 Pick 6), 6 PDs, 1 TD

 

ここ2年は怪我が多く先発に定着できていなかったですが、今年は怪我なく過ごしたため、シーズンの半分以上を先発として過ごすことができました。パスカバーでは、ChaseとのMan-to-Manでインターセプトを奪うなど、1年目からかなり成長しました。ランストップでもまずまずで、来年もCBの3番手となるでしょう。

 

 

30 Michael Jackson  34 Total Tackles, 2 TFLs, 5 PDs

 

昨シーズンはほぼ全ての試合で先発しましたが、今季はWitherspoonやT.Brownの台頭で、主に控えとして過ごしました。シーズン後半に、先発の機会を数回得ることができ、Eagles戦で活躍はしたものの、その他の試合では目立った活躍は出来ませんでした。

 

 

23 Artie Burns  23 Total Tackles, 2 TFLs, 2 PDs

 

シーホークスに来て2年目でしたが、主にSlotの控えとしてプレイしていて、主にWitherspoonが怪我でいなかった際にそこをカバーしていました。先発としては力不足でしたが、控えとしている分には心強い存在です。

 

 

・S

20 Julian Love  123 Total Tackles, 1 TFL, 2 FF, 1 FR, 4 INTs, 7 PDs *ProBowl

 

移籍1年目で、素晴らしい成績を残しました。また、キャリア初のProBowl出場も決めました。Eagles戦では、2 INTsを奪うなど、この試合のMVPとも言える活躍でした。また、重要な場面でのビックプレイが多く、頼れる存在です。マンカバーでは、まだまだ課題があるものの、全体的にはAdamsよりも上回っていると言えるでしょう。

あと1年で契約が切れてしまうため、契約延長は必須と言えそうです。

 

 

6 Quandle Diggs  95 Total Tackles, 1 TFL, 1 INT, 5 PDs

 

6年連続でINTを3個以上決めていましたが、今年は僅か1個でした。また、3年連続で出場していたPro Bowlも、今年は選ばれませんでした(補欠ではあるため、まだ確定ではないが)。プレイ的にも、ここ数年のパフォーマンスよりも落ちてしまったように感じました。

来季のオフで契約が切れますが、キャップを考えると、今年でカットされる可能性もありそうです。

 

 

33 Jamal Adams  48 Total Tackles, 7 TFLs, 2 QB Hits, 2 PDs

 

今シーズンもサックが無かったので、丸3年サックをしていないことになります。何のために獲得したのでしょうか?...と言いたくなるような状況です。今年も含めてここ数年は怪我で出れていないことも多く、正直言うと戦力にはなっていないです。タックルは相変わらず良く、十分貢献していると思いますが、それ以外のパスラッシュやパスカバーが良くないです。ただ、パスカバーが悪いことはトレード時点で分かっていたことなので、そこは仕方ないことでもあります。

HCも変わるため、カットという選択肢も十分考えられると思います。

 

 

8 Coby Bryant  18 Total Tackles, 1 FF, 1 QB Hit

 

今年から、Sにコンバートすることになりました。シーズン序盤はSlotでプレイすることもありましたが、Week 2につま先の怪我をしてIR行きとなってしまいました。

ただ、来季Sの先発が空く可能性があることを考えると、来季はSとしてプレイする回数が増えていきそうです。

 

 

32 Jerrick Reed  11 Total Tackles

 

今年は、主にSTでの出場がほとんどでした。Week 11にACL断裂の大怪我を負ってしまい、シーズンエンドになってしまいました。ただ、怪我するまでの10試合の間は、STでのタックル数がリーグ1位でした。

 

 

 

2. スペシャルチーム陣

 

5 Jason Myers  FG: 35/42 83.3%, XP 33/33 100%

 

今年は、ダメな年と良い年の2年周期のダメな年の方なので、覚悟はしていましたが、思ったほど悪くはなかったです。シーズン前半はかなり外していましたが、Bye明け以降は、外した本数は2本のみと安定していきました。そして、1シーズンでFG35本成功は、キャリアハイでもありますが、シーホークスのチーム歴代1位の記録でもあります。

 

 

4 Michael Dickson  66 Punts, 3303 yds, 50.0 yds/a, TB% 12.1%, In20% 37.9%

 

今年は、昨年よりも飛距離の数字が上がりました。正直、Pro Bowlに選ばれてもいいような数字ではあります。彼は、Myersとは違い、安定感抜群なのでいつ見ても安心できます。

 

 

 

3. 新HC候補

 

前回でも候補に関しては書きましたが、正式にHCインタビューが始まったということで、そのリストを中心に見ていきます。

 

 

現時点でインタビューのリクエストをしている候補(インタビュー済も含む)

Bobby Slowik (Texans OC)

Ben Johnson (Lions OC)

Frank Smith (Dolphins OC)

Mike Kafka (Giants OC)

 

Dan Quinn (Cowboys DC)

Raheem Morris (Rams DC)

Patrick Graham (Raiders DC)

Ejiro Evero (Panthers DC)

 

上が現OCで、下が現DCです。

現OCで言うと、Ben Johnsonが最有力です。昨年からすでにHCのオファーを受けていたほど人気で、今年も他の多くのチームからオファーを受けています。

現DCで言うと、やはりDan Quinnでしょう。ただ、WCでのボコられぶりで評価をかなり下げてしまったのを、シュナイダーがどう判断するのかが気になります。

 

 

まだ、インタビューのリクエストを出してはいませんが、全候補の中でも最有力と言っていいのがMike Macdonaldです。Dan Quinnが評価を下げてこともあり、代わって最有力になっています。