新HC Mike Macdonaldについて

 

 

今日、ついにシーホークスの新HCが、Boltimore Ravens DCのMike Macdonaldに決まりました。

 

 

当初から大本命だったので、新HC交渉は成功したと言えるでしょう。

 

個人的には、これ以上ない結果だと思います。

 

 

 

 



 

 

 

 

1. Mike Macdonaldについて

 

年度

所属

役職

20102013

Georgia

Defense Quality Control Assitant

2014

Ravens

Coach Intern

20152016

  

Defenive Assistant

2017

  

DB Coach

20182020

  

LB Coach

2021

Michigan

DC

20222023

Ravens

DC

2024(現在)

Seahawks

HC

 

経歴を簡単にまとめると、上図のようになります。

現在36歳です! 現HCの中で最年少です (1987年6月26日生まれ)

 

 

高校時代は、アメフトと野球の両方をやっていましたが、4年生の時の怪我で引退しました(怪我をしていなかったとしても、大学に奨学金で進める程の選手ではなかったそうです)。

大学は、Georgia大で、経済学部を首席で卒業する超優秀な生徒でした。その後は、スポーツマネージメントを学ぶために、大学院に進学しながら、Georgia大のコーチに就任しています。Georgia大時代の同僚のコーチも「非常に賢く、何に対してもコミュニケーションを取ることができ、1年目からその素質を見せていた」と絶賛しています。

 

MacdonaldがRavensのコーチとなってからは、2015年を除いて平均失点は毎年一桁順位で、平均喪失ヤードは12位以下をキープしています。

 

その後、2021年にMichigan大のDCに就任し、その前年125チーム中95位だったディフェンスを、8位まで建て直し、CFP出場に貢献しました。また、ドラフトでも、Aidan HutchinsonDexton Hillの2人の1巡指名を輩出しました。その一方で、MacdonaldのいないRavensディフェンスは、平均失点19位、平均喪失ヤード25位まで急落してしまいました。

 

翌年の2022年から、再びRavensに復帰し、DCに就任すると、ディフェンスのスタッツが軒並み一桁順位に戻りました。そして、今シーズンは、平均失点リーグ1位、平均喪失ヤードは6位となりました。

 

 

NFLでのコーチ経験は、僅か9年(大学を入れても14年)ですが、十分結果を残してると言えます。

 

 

 

 

2. 今後の展望

 

恐らく、DCは、Ravensの中から誰か連れてくると思われます。個人的には、RavensでHC補佐を務めているAnthony Weaverが有力かなと思います。彼は他のチームからもDCのオファーを受けていますが、同僚のMacdonaldからのオファーであれば、受けると思います。

ただ、実際にプレイコールをするのは、DCが誰になろうが、Macdonald自らすることになると思います。

 

その一方で、OCが誰になるのかは見当がつきません。Ravensから連れてくるのであれば、TexansでOC経験のあるGeorge Godseyか、WR CoachのGreg Lewisが有力かなと思います。

Seahawksに今年まで在籍していたコーチで言うと、自由に他チームと契約していいと通告されているので可能性は低いですが、いくつかのチームのインタビューを受けたAndy Dickersonは可能性はあると思います。

 

あくまでも私が考えた候補なので、これ以外の選択が行われる可能性の方が高いと思います。

 

 

 

今年のRavensはNFC西地区に対しては4勝0敗で、特に49ers戦ではPurdyから4 INTsを奪うなど、相性の良さを見せました。また、PlayoffのChiefs戦では、前半は苦労しましたが、ハーフタイムでアジャストすると、後半は0点に抑えました。

 

シーホークスは、ここ2年で対シャナハンは0勝5敗で、今年は対シャナハンと対マクベイ合わせて0勝4敗と、かなり苦労してきたので、Macdonaldがこれを止めてくれることを願っています。対49ersはここ2年間が顕著なだけですが、対Ramsは、マクベイ時代が通算5勝10敗、ここ10年間でシリーズをスイープできたのはたった1回だけです。

 

ただ、シャナハンのツリーに対しては、Macdonaldは相性が良く、期待ができるポイントです。

 

 

 

そして、今後のオフシーズンはどう動いていくのかということが、気になるポイントです。

 

Ravensのディフェンスから今オフFAになる選手を取ってくるとなると、今年Pro Bowlに選ばれたILBのPatrick Queenや、同じく今年Pro Bowlに選出され、7INTを奪ったSのGeno Stoneは候補に入ってくると思います。

 

彼らは、恐らくRavensが引き止める可能性は低いと見られていて、シーホークスが獲得する有力候補になるのは確実です。

 

 

また、2月16日に、Geno Smithの2024年の契約の内、$12.7 Mのベースサラリーが保証される期限を迎えます。この日を過ぎると、来年のサラリーが全額保証されることになります。可能性は少ないですが、MacdonaldGenoを来年の先発として考えていないのであれば、この日までにカットするか、契約を変えなくてはいけません。逆に、この日までに何も動かなければ、Genoが来年の先発と言ってもいいでしょう(少なくとも、チームには残るのは確定です)。

 

 

最年長から最年少になったことで、チームの方針も変わりそうです。ただ、Macdonaldもサイドラインでは情熱的なので、シュナイダーが言っていたPostive Cultureは、引き継がれていきそうです。また、規律を重視するよりも、選手の自主性を重んじる方のタイプだと思うので、チーム内の雰囲気はあまり変わらないのではないかと思っています。